
テルモヒューマンクリエイトのオウンドメディア運営事務局です。今回は甲府医薬品工場 生産3課の照井航斗さんにインタビューしました。1年前に未経験で入社し、今では医薬品製造の現場で活躍する照井さん。平日の休みを利用してロードバイクで甲府の自然を楽しむなど、仕事と私生活を両立させながら充実した日々を送っています。新しい環境で着実に成長を続ける照井さんに、お話を伺いました。
一つひとつの工程に意味があり、確かな品質を支える。そこに大きなやりがいを見出せる仕事
―― THC*に入社されたきっかけと、実際に働いてみた印象を教えてください。
以前は調理師として働いていたのですが、体調を崩してしまい、一度仕事の方向性を考え直すことにしました。その後、工場で派遣社員として2年間働く中で、より安定したキャリアを目指したいと考えるようになりました。求人を探していたところ、THC*の募集を見つけ、未経験でも応募できることや、キャリアアップできること、さらに住宅手当などの福利厚生がしっかりしていることに魅力を感じて応募しました。
入社してみると、未経験でも十分できる仕事だと感じました。先輩の丁寧な指導と充実した研修制度のおかげで、安心して仕事を覚えることができました。入社から半年かけて独り立ちするまでのロードマップもあり、「この期間でここまでできるようになる」という目標が明確だったのがよかったです。自分の成長が目に見える形になっているため、モチベーションを保ちながら着実にスキルアップできました。
―― 現在の業務内容と、1年働いて感じた変化を教えてください。
プレフィルドシリンジ用(薬液充填済注射器)の薬液製造を担当しています。主に薬液の調製作業を行っていますが、それ以外にも設備の点検など、月次で行う業務もあります。製造現場は4班3交替制で動いていて、送液パイプ洗浄や生産準備など、生産計画に基づき担当する業務が変わってきます。最初は覚えることが多くて大変でしたが、今では次の工程を予測しながら仕事ができるようになってきました。
様々な面で意識が変わってきたと感じています。最初は作業手順を覚えることに必死でしたが、少しずつ一つ一つの工程の意味を考えられるようになってきました。例えば温度管理一つとっても、なぜその範囲内に設定されているのか、どうすればクリーンな状態を維持管理できるのか等の理由を理解するようになりました。作業手順書を見直すと、どの工程にも品質を守るための重要な意味があることが分かり、医薬品製造の奥深さに興味を持って取り組めるようになりました。
また、安全に対する意識も大きく変わりました。以前勤めていた工場でも指差し呼称はありましたが、今はその重要性を本当に実感しています。また、医薬品を扱う仕事なので、クリーンな状態を維持管理するという意識が強く、自分の中で「心配性なくらい」慎重になりました。それは良い意味での変化だと思っています。
―― 4班3交替制という働き方について、メリットやデメリットを教えてください。
むしろメリットの方が大きいと感じています。平日が休みなので、人混みを避けてゆっくり食べに行ったり、趣味のロードバイクで甲府の自然を楽しんだりしています。特にロードバイクは、走っているときの爽快感が素晴らしく、貴重なリフレッシュの機会になっています。
甲府はロードバイクには最適な環境だと思います。山あり谷ありのコースでヒルクライムの練習にもなりますし、都心に比べて車が少ないので快適に走れます。50キロくらいのコースを走ることもありますが、次は100キロに挑戦したいと思っています。
また、子育て世代の方だと、平日の保育園の送り迎えを分担できるといったメリットもあると思います。休みの使い方が広がるのは、大きな魅力だと感じています。

―― 以前は調理師をされていたそうですが、その経験は今の仕事に活きていますか?
はい。薬液の調製は、料理の調味料調製と似ているところがあります。作業手順書通りにやれば良い製品ができますし、そこにはちゃんと理由があって、その理由を理解することで、より良い仕事ができます。実際、先輩方に話を聞くと「料理好きな人は調製工程に入りがちだよ」と言われることがあり、自分自身の経験からも納得できます。手順の意味を理解して進めていく工程は、確かに料理と通じるものがあると感じています。
―― 今後の目標を教えてください。
まだまだ半人前だと思っています。次の目標は、設備のトラブル対応ができるようになることです。10年目の先輩と一緒に仕事をする機会があったのですが、トラブルが起きた時の対応が本当にすごかったです。設備の構造を理解した上で、すぐに原因を特定して対応されていました。
例えば、設備の水回りは複雑な構造をしているのですが、先輩方はその構造を完全に理解した上で、「ここが原因だから、この設備を直せば元通りになる」というように、的確に対応されます。自分もそこまで成長したいと思っています。
―― THCに興味を持っている方へメッセージをお願いします。
工場というと、毎日同じ作業の繰り返しというイメージが強いと思います。でも、THCは「今日はこれをやる、明日は違うことをやる」という具合に、様々な業務があるので飽きることがありません。
ただし、この仕事に向いているのは、きちんとした仕事ができる人だと思います。「まあ、大丈夫でしょう」という中途半端な気持ちではなく、しっかりとした基準に従って仕事に取り組める方に向いています。医薬品を扱う仕事なので、品質に対する高い意識が必要です。そういった責任感のある方には、やりがいのある仕事だと自信を持ってお勧めできます。新しい働き方に興味がある方は、ぜひチャレンジしてみてください。

【 編集後記 】
これまでの取材を通じて多くの方から「未経験でも働きやすい職場環境」であることはうかがっていました。今回、照井さんにお話しをうかがう中で印象的だったのは、「未経験でも働きやすい職場環境」に甘んじることなく、作業の意味を理解し品質を守ることへの強い意識を持っていること。そして、教えられた通りにこなすだけでなく、なぜその作業が必要なのかを主体的に理解していくことで、より確かな品質を目指している、その姿そのものでした。
また、4班3交替制という働き方には大変な部分もあるかとは思いますが、照井さんが上手く馴染み、メリットを最大限享受し楽しまれている姿もまた、大変印象に残っています。照井さんは、オンでもオフでもTHCの環境を主体的に最大限に活かし、充実のワークライフバランスを実現されているようです。
(※)THC=テルモヒューマンクリエイト株式会社
テルモヒューマンクリエイト株式会社 甲府医薬品工場 生産3課
調理師として働いた後、派遣社員として工場勤務を経験。2023年に入社し、現在プレフィルドシリンジ用の薬液製造を担当。休日には趣味のロードバイクで甲府の自然を楽しむ。得意料理はチャーシュー。