
テルモヒューマンクリエイトのオウンドメディア運営事務局です。2025年3月28日金曜日、オンラインにて「FY25 テルモヒューマンクリエイト キックオフミーティング」が開催されました。
今回のキックオフミーティングでは、「本音によりそい、働き心地をずっとよく」という企業コンセプトが掲げられ、各部門から具体的な施策が発表されました。取締役副社長の大島英彦さんからは「アソシエイト」という呼称の採用や特別手当の支給など、一人ひとりに寄り添う新たな取り組みも発表され、新たな年度への意気込みを感じる内容となりました。
「よりそう」を体現する施策:アソシエイト呼称の採用と特別手当の支給
キックオフミーティングは、取締役副社長の大島英彦さんによるオープニングから始まりました。大島さんは「よりそう」というキーワードが昨年のキックオフミーティングでの重要なテーマだったことを振り返り、この1年間で社内報の発行や、テルモメディカルプラネックス※1の見学会企画、人事制度改革などの施策を通じて、その概念を根付かせる取り組みを行ってきたと説明しました。

そして、本キックオフミーティングで2つの新たな取り組みが発表されました。1つ目は、全社員への一律5万円の特別手当支給。物価上昇の中で社員の生活を支援し、安心して働ける環境づくりを目指すものです。2つ目は、従業員の呼称を「スタッフ」から「アソシエイト」へと変更すること。「アソシエイト(仲間)」という言葉を採用することで、組織全体の一体感を高めていくという狙いがあります。
続いて、THC※2の企業ビジョンは従来と変わらず維持しつつ、「本音によりそい、働き心地をずっとよく」を新たな企業コンセプトとして掲げることが発表されました。大島さんは「働き心地がいい会社がいい。ここの会社でずっと働きたいと思ってもらうために、本音によりそえる風土が必要」と、企業コンセプトに込めた思いを語りました。
本庄さんが語るTHCの強み:「実験の精神」と地域に根差したサービス提供
代表取締役の本庄正治さんは、インタビュー形式で登場し、仕事への思いやTHCの価値について語りました。仕事をする上で大切にしていることとして「課題の本質を見極め、その解決につながるアクションをやっていくこと」を挙げた本庄さん。また、新入社員時代のエピソードとして、現在の生産センター責任者である渡邉浩和さんから指導を受けた思い出を語り、「社会人としての心構えをしっかりと教えていただいた貴重な経験だった」と、当時のご縁を温かみのある表情で振り返りました。
THCが提供できる価値について本庄さんは、「テルモ本体よりもさらに実験の精神を持って先進的な挑戦ができる会社」と説明しました。「成長と学びを重視するグロースマインドセット」を大切にし、失敗を恐れずに新しいアイデアを先駆的に試していける文化がTHCの特徴だと語ります。
また、THCならではの強みとして「フットワークの良さ」に加え、富士宮・甲府を中心とした地域に根差して質の高い人材サービスを安定して提供していることを挙げ、さらに、テルモとの協働によって価値観を共有していることこそが他社には真似できない強みだと力を込めます。最後に、新人事制度の導入を契機に「一人ひとりのキャリアやモチベーションを高めながら、働きがいと働きやすさが共存する会社に」という期待を述べました。

各部門の2025年度ビジョン:着実な成長と新たな挑戦
各部門長からはFY24の振り返りとFY25の事業計画が報告され、参加者がメモを取る様子が見られました。参加者自身が所属する事業の話に大きくうなずく場面も見られ、これから進む事業の方向性をしっかりと確認しているようでした。
その中でも特に注目を集めたのが人事チームが報告した新人事制度/評価制度です。
人事チームの笠井さんは、この制度には「本音によりそい、働き心地をずっとよく」というコンセプトが織り込まれており、「個人の志・意向」「発揮されている能力・実績」「会社組織の意向・要請」の3つのより良いマッチングを進める土台となります、と説明。特に評価の客観性・透明性を高めるための「評価委員会」の開催や「評価者トレーニング」の実施が紹介され、「新人事制度は移行して終わりではなく、時代の変化を捉えながら皆様の声も集約し、継続して改善・改良していく」という方針が示されました。

竹田さんが説く「ウェルビーイング」:比較ではなく自分の価値と成長を重視する考え方
キックオフミーティングの締めくくりとして、THCアドバイザーの竹田敬治さんからメッセージが贈られました。2017年から6年半にわたり人事部長とTHC社長を務めた経験を持つ竹田さんは、THCの現状について「事業規模もテルモグループにおける貢献も断然大きくなっている」と評価。「単なる子会社という位置付けではなく、テルモのパートナーとしてテルモ全体の企業価値を向上させる存在になっている」と述べました。

「企業価値向上の本質は、一人ひとりが自分らしいキャリアを描き、仕事を通して成長し、幸福感を得ること」と語る竹田さん。日々の業務に追われがちな中でも、時折立ち止まってキャリアや人生の主導権は自分にあることを再認識する時間を持つことの重要性を指摘しました。
会社と個人の向き合い方についても言及した竹田さんは、会社側には「仕事とプライベートが連続していることへの理解」や「チャレンジや失敗を容認・評価する姿勢」を求め、一方で個人側には「仕事では枠ではなくのりしろを作ってくっつき合って協働すること」や「結果だけでなく価値の合理性を追求する姿勢」が重要だと説きました。
特に印象的だったのは、「ウェルビーイング(本当の幸せ)」についての考察です。竹田さんは「達成よりもその過程に意味がある」「自分自身の能力を信じて挑戦し続けることから真の幸せが生まれる」と語り、「他者と比較するのではなく、それぞれの違いを認めて、自分自身の良いところを伸ばし、過去の自分と比べて成長を感じることが大切」と伝えました。
最後に「THCの存在価値が大きくなっている分、やりがいも増し、患者さんへの貢献も大きくなっている。そこに誇りを持って頑張ってほしい」というエールで締めくくりました。
【 編集後記 】
今回のキックオフミーティングを通して、THCが「本音によりそい、働き心地をずっとよく」という企業コンセプトのもと、様々な施策を展開していることがよく伝わってきました。特に印象的だったのは、一人ひとりによりそう具体的な取り組みと、各部門が率直に課題や成果を語る透明性の高いコミュニケーションです。
アドバイザーの竹田さんが語ったように、THCはテルモグループの企業価値向上に大きく貢献するパートナーとしての存在感を示しています。一人ひとりのウェルビーイングを大切にしながら、「グロースマインドセット」で様々なチャレンジを続けていく姿勢は、「新たな時代を創出し、人材の成長を促す」会社としての理念を体現していると言えるでしょう。2025年度がTHCにとって、さらなる成長と発展の年となることを期待しています。
(※1)テルモメディカルプラネックス=神奈川県のテルモ湘南センター内に2002年に設立された施設。病棟や手術室、カテーテル室など医療現場を忠実に再現し、実践的な技術習得の環境を提供しています。また、テルモの歴史や技術を紹介する展示室も備え、訪問者がテルモの医療貢献への理解を深められる場となっています。オープン以来、延べ20万人以上が訪れています。
(※2)THC=テルモヒューマンクリエイト株式会社