
テルモヒューマンクリエイトのオウンドメディア運営事務局です。今回のインタビューは愛鷹工場(静岡県富士宮市)の生産2課で、カテーテルの検査をメインとしている中野宏哉さんです。中野さんは富士市の出身。東京で働きながらダンスを学んだ後、Uターンで地元に戻って再就職されました。「富士山が見え空気が清々しい静岡が好き」と語る中野さん。地元を一度離れたからこそ、地元の魅力を再確認できた中野さんにUターン後のお話をうかがいました。
都会に疲れて、地元での再出発を選んだ。
働きだすと医療への想いは大きくなり、次第に自主的なスキルアップを志願。今ではリーダーが目標です。
―― テルモヒューマンクリエイト(以下、THC)にはUターンでの転職と聞いています。どの様な経緯だったのでしょうか
ダンス、特にバックダンサーに憧れを抱き、レッスンを受けるために上京しました。生活費を稼ぐため東京では鞄の修理工房で働きつつ、空いた時間には掛け持ちでアルバイトもしていました。かなり忙しい毎日でしたので、次第に心身ともにきつくなり次の道を探し始めました。
―― 地元で次の道を探すつもりだったのですか
当初は特に意識していませんでした。転職のための情報を収集してはいましたが心惹かれる先はなく…。そこで父に相談したところ「THCはどうだろう」とアドバイスを得ました。父はテルモグループで働いており、幼い頃から父の医療への想いは尊敬していました。だからこそ医療に携わってみたいとの想いが心に根付いていたのだと思います。THCであれば、実家から通える愛鷹工場で働けますし、もちろん地元なので昔からの友達もいるので安心だなと。
―― それでTHCに入社したのですね
理由はそれだけはありません。「入社試験で自信を持てた」ことが大きいです。
―― どういうことですか
安全な製品を医療現場に提供するのがテルモの使命です。そのためには、とても細かい作業が生じます。会話ベースの面接だけで採用を決めるのではなく、THCでは手先の器用さを確かめるテストもありました。東京では手作業で鞄を修理していましたので、そこで鍛えた手先の器用さを認めていただき、「扱うものは違うけど、私のスキルは患者さんや医療に携わる方々の役に立てる可能性がある、もっと頑張ろう」と心から思うことができました。

―― 今はどの様な業務を担当されていますか
血管の中を通して患部を治療するカテーテルの検査をしています。一つの欠陥を見過ごすと重大な事故につながります。他の業務もそうですが、とても緊張感の高い役割です。そのため各自の意識は高く、常に緊張感の中で取り組んでいます。また、自分達のスキルを上げるため独自の取り組みも行っています。
―― どの様な取り組みでしょうか
カテーテルの生産工程を学ぼうとしています。工程の作業を1からできるくらいの知識を身に付けることができれば、私達の専門業務である検査において、活かせると考えています。
―― 中野さん個人の取り組みなのでしょうか
いえ、同じ班の同僚と共に取り組んでいます。
―― 中野さんの班は25名前後の構成ですよね。どのように取り組んでいるのでしょうか
研修用の部材と設備で研修をしてもらっています。加工した部材は全て廃材処分となりますが、研修に協力してくださる上司にはとても感謝しています。
―― その様な取り組みが愛鷹工場で行われているのですか
愛鷹工場やテルモ全体の取り組みや制度ではないと思うのですが、私達が「こういう目的で、こういうことをやりたい」と上司に相談すると、理にかなっていれば動いてくださる文化があります。患者さんや医療現場に貢献できると判断できれば個々の立場に関係なく、テルモ全体が応援してくれます。

―― そうですか。話題は変わりますが、よろしければプライベートについて聞かせてください
Uターンで戻られて何か感じたことやご自身が変わったことはありますか
「富士山が見える、空気が綺麗」ですかね。子供の頃から当たり前のことだったはずなのに改めて実感しました。東京は刺激が多いので楽しかったのですが、その分疲れていた感じがありました。ただ、ひどい人見知りだった私が東京でダンスを学ぶことにより改善できたので東京に行ったことは後悔していません。
―― Uターン後、趣味は増えましたか
ゴルフです。静岡県にはゴルフ場が多いためかゴルフ好きが多く、早朝にゴルフをしてから出勤する方も少なくありません。テルモにもコンペが多数あり、私も参加しています。ゴルフを通じて他部署の方々と自然とコミュニケーションをとることができるため、私達が担当している検査業務以外での業務工程や作業について教えをいただける機会にもなっています。
―― 最後に一言お答えください、Uターンして良かったですか
はい。

【 編集後記 】
「最後に、Uターンして良かったですか」「はい」との答え。これが全てだと思いました。中野さんはTHC愛鷹工場に入社し1年半です。そしてまだまだ若い。驚いたのはそんな若さでリーダーを目指したいと思いをはせていること。応援したい気持ち満載です。
さらに取材中、極度の人見知りだったと聞いて「え?」と驚いてしまいました。これほどまでハキハキと質問に答えてくれた中野さんです、人見知りであるわけないですよねと。東京での経験は無駄ではなく、むしろ大きく育って静岡に帰ってきたと嬉しく思いました。次の世代のリーダーとして存分に活躍してくれることでしょう。
テルモヒューマンクリエイト株式会社 愛鷹工場生産2課カテーテル担当。カテーテルの生産工程を担当。几帳面かつ慎重さを必要とする業務で丁寧な作業が社内外より安定した評価を得ている。今後の活躍に期待が出来る若手社員。