
古川さん(写真右)
テルモヒューマンクリエイトのオウンドメディア運営事務局です。今回は試験センター(静岡県富士宮市)の微生物試験チームリーダー・近藤祥子さんと、機能試験チームリーダー・古川綾美さんに社内対談をお願いしました。
お二人とも医療とは全く異なる業界からの転職でしたが、現在はテルモが製造する医療材料の品質をチェックするチームを率いるまでになっています。テルモグループの中でも、最もミスの許されない職場のひとつである試験センター。そんな緊張感溢れる中、どのようにチームを盛り上げ、まとめ上げているのか。実際の取り組みや将来展望も含めてお話をうかがいながら、リーダーの姿に迫ってみました。
誰もが選べる未知への挑戦、チームリーダーへの道は十人十色。
近藤さん
―― 古川さんは、いつも明るくて笑顔が素敵ですよね。所属部署は違いますが会うたびに癒やされています。今日はゆっくりお話できるということで楽しみにしていました。知り合ってから随分と経っていますが、いつくらいの入社でしたっけ。
古川さん
―― ありがとうございます。私も楽しみにしていました。入社したのは16年前です。前職は富士宮にあるアパレル関係の会社で衣料品を販売していました。THCは友人からの紹介です。当時は若く健康で入院した経験もなかったので、正直に言うと医療の必要性を感じたことがなく、医療について何も知らない状態でした。役に立てるのか不安でしたが、働きやすい環境に惹かれて入社しました。
最初はそんな状態でしたが、登用試験を受けて2017年にチームリーダーになるまでになりました。これも仕事を通じて医療の大切さ、テルモが扱っている商品の重要さを実感することができたからだと思っています。2019年に正社員登用試験を受けたのも、仕事の楽しさや、やりがいを教えてくれた社員の方々に、私が正社員になることによって恩返ししたいなと思ったからです。
近藤さん
―― そうでしたか、そんな想いで派遣社員から正社員に。私はまだ正社員の登用試験を受けていませんが、古川さんと同じく入社してから16、17年くらい経ちますね。ただ私の場合は入社して1年経ったときに子どもを授かり6年間は専業主婦でした。下の娘が保育園に上がったのを機にTHCに戻ってきました。子育てしながら働くには良い環境でしたからね。それから数年間は時短勤務でしたが、娘が小学校高学年になったときにフルタイムに戻り、リーダーの登用試験を受けました。
古川さん
―― フルタイムに復帰して、すぐにチームリーダーに挑戦されたのですか。
近藤さん
―― はい。自分自身のステップアップのためでもありますが、チームをもっと良くしたいとの想いがありました。どんな職場でも、できる人に仕事が集中しがちだと思います。うちのチームでも幅広く試験ができる人に仕事が集中していました。これをどうにかしたいなと。仕事を分散させるためには個々のスキルアップが必須です。そのためには教育訓練に力を入れる必要があります。当時、私はチームの中で経験が長い方だったので、私がチームリーダーとなり、メンバー皆に教える役割を担えば解決するのではないか、そう考えました。やはりチームリーダーとして先頭に立って教育訓練をした方が説得力ありますから。

古川さん
―― そうでしたか、それで今はどうですか。
近藤さん
―― リーダーになって1年ですが、皆がニコニコ定時で帰っているので成功したと思っています。丁寧に教えれば、能力ある方ばかりなので覚えは早いです。忘れないようにするために教育を受けた試験を定期的に担当できるよう、ローテーションを組む工夫もしています。今ではスタッフの突発的な病欠はもちろん、長期の休みにも問題なく対応できる体制になってきています。
古川さん
―― 人によって仕事量が違うと不満につながりますし、健康面にも精神面にも悪いですからね。近藤さんが取り組まれている、対応できる試験の幅を増やすための教育訓練や、忘れないためのローテーション作りなどは大切ですよね。私のチームでも取り組んでいます。
近藤さん
―― 他に取り組まれていることはありますか。
古川さん
―― 雰囲気は大事だなと思っていて、毎日一人ひとりに話しかけるようにしています。自分がバカになるというか、わざとふざけてみることも意識的にやるようにしています。明るい雰囲気を作っていると皆が気軽に話しかけてくれるようになるので、体調が悪いときや悩みがあるときなどに相談してくれることが増えてきます。そういう人と人との繋がりを大事にすることをやっていますね。

近藤さん
―― 古川さんはいつも笑顔ですよね、声のトーンも高くてよく通るし。安全巡視(編集部註:テルモの工場では、従業員の安全と健康を守るため、チームリーダー同士が互いの職場環境を巡回して問題点を指摘し合う取り組みを行っています)のときは、悪いところを指摘されるのでチーム内の雰囲気が沈みがちじゃないですか。でも古川さんが来てくださると安心します。いつも明るいから。天性もあると思いますが、意識的にやられている部分もあるとお話されていましたよね。目指しているリーダー像とか、誰かに影響されたとかあるのですか。
古川さん
―― 目指しているリーダー像はあります。同じチームで働いていた社員です。努力家で、人当たりが良くて、誰に対しても平等に接してくれる方でした。普段は優しいのですが、締めるところは締めるといったメリハリがあり、仕事だけでなく仕事以外のところでもフォローしてくれる、とても尊敬できる方でした。私も「こういうリーダーになりたい」と強く影響を受けました。近藤さんはどうですか。
近藤さん
―― 私はリーダー研修に影響を受けましたね。リーダーの具体的な仕事内容についてレクチャーを受けたり、理想のリーダー像をグループディスカッションしたりする中で、目指したいリーダー像が明確になっていったことを覚えています。現場でのやり方については上司や社員がアドバイスしてくださるので、参考にしながらやっています。常に周りの人から影響を受けている感じですね。

【 編集後記 】
近藤さんと古川さんによるチームリーダー対談の前編をお送りしました。なじみのない医療業界、初めての試験業務。ここまでくるにはご苦労も多かったと思いますが、チーム全体のスキルを上げるための教育研修や雰囲気作りなど、自主的に考え実行されており、頼もしいリーダーへと成長されています。後編はチームリーダーを目指す方へのアドバイスから、気分転換でやっていること、今後の目標などについてお話いただきました。ぜひご覧ください。
テルモヒューマンクリエイト株式会社 試験センター富士宮ラボ 微生物生物グループ チームリーダー。
子育てメインに仕事との両立を実現するためテルモ試験課に派遣スタッフとして入職。子育てがひと段落つき、自分自身のキャリアアップのため登用試験を受け、チームリーダーに就任。みんなが働きやすい職場を作るため、1年生リーダーとして子育て仕事に邁進中。